
よくジャケットとジーンズを合わせている人を見るけれど、イケている人とそうでない人がいるように感じる…あの違いはどこから来るのでしょうか?
きれいめアイテムの代表格ジャケットと、よりカジュアルなジーンズを合わせるというのは、実は難易度の高い組み合わせです。でも上手に着こなせるようになると大人っぽさもありつつ程良いイメージを作ることが出来ます。
今回は、これまで1万人以上の服装に悩む男性にファッションコーディネートをお手伝いしてきたパーソナルスタイリストの私たちが、ジャケットとジーンズそれぞれの選び方、その組み合わせ方などコーディネートのポイントまでをご紹介します。
これを読んでポイントを押さえていただければ、大人の男の装いとして欠かせないコーディネートが出来るようになりますよ!
目次
1. ジャケットとジーンズを合わせる際のポイント
きれいめカジュアルの代表格であるジャケットと、ラフなカジュアルの代表格のジーンズを合わせるというと、一見すると水と油のような、組み合わせるのも難しいと感じている男性もいるかと思います。
サマになる選び方と組み合わせ方をマスターするために押さえるポイントとしては、
全身をきれいめでシンプルにまとめる
ということです。
合わせが難しいアイテムでありますが、それぞれ選び方はシンプルできれいめとなるように選び、それらを組み合わせることで、全身のイメージが統一されるので、非常にまとまりが良く着こなすことが出来るようになります。
これはNGのイメージです。最初の写真との差がよくわかるかと思います。
どうすればサマになるジャケット×ジーンズのコーディネートが出来るようになるのか?をこの後ご紹介していきます。
まずは次章で、季節ごとのコーディネート例、その後に選び方と組み合わせる際のポイントをご紹介します。
2.ジャケット×ジーンズの季節別コーディネート例
ジャケット×ジーンズのコーディネートを季節感に合わせてご紹介しましょう。
2-1 春はシャツやカットソーを合わせて春らしさを演出
春はシャツやカットソー、薄手のセーターなどを組み合わせて春らしさを演出します。
シャツとの組み合わせは、カジュアルながらもしっかり感が出ますね。
このような薄手のセーターやカットソーなどの襟が無いアイテムと合わせると、カジュアル雰囲気が増します。
ジャケットもネイビーやグレー系のような定番カラーだと合わせやすいです。
薄手のセーターはシャツの上にも着ることが出来るので、寒い春の日はオススメのコーディネートです。
2-2 夏はグレーやホワイトジーンズをポロシャツやTシャツなどと合わせて清涼感を
夏はホワイトジーンズやライトグレーのジーンズを使ってコーディネートすると清涼感を演出出来ます。
ホワイトジーンズは夏の定番カラー。是非とも使ってみてほしいです。
ジャケットもホワイトグレーでより爽やかな印象に。
夏用のシアサッカージャケット。シャツのような薄手の生地なので夏でも暑苦しくなりません。
インナーにラベンダーのような鮮やかな色を入れて、グッとおしゃれ感が増しますね。
2-3 秋はブラックジーンズやセーターを取り入れ温もり感を
秋冬は濃い色目のジャケットやジーンズが温もり感を演出してくれますね。
コットンジャケットもこのようなチャコールカラーなら秋冬でも使いやすい色です。
夏用で使ったラベンダーのような差し色ですが、秋冬はパープルのセーターを使ってオシャレな雰囲気を出してみます。
2-4 冬はアウターやマフラーやコートを活用して暖かさを演出
冬は外だとジャケットだけでは寒いので、アウター、コートなども合わせられると良いです。
3. ジーンズに合うジャケットを選ぶ際の3つのポイント
ジーンズに合うジャケットを選ぶ際のポイントをご紹介します。
・細身に見えるジャストサイズ
・ベーシックな色と柄を選ぶ
・生地は天然繊維を使う
以上の3つとなります。
3-1 細身のジャストサイズでシャープな印象に
体型にフィットしたサイズ選びが重要です。
サイズが合っていないと野暮ったく見えてしまいます。
多くの男性が、動きやすさや着心地を重視し、自分の体型よりも大き目のサイズを選ぶ傾向にあります。すると、途端に野暮ったく、実年齢よりも上に見えてしまうリスクがあります。
逆に、タイト過ぎたり、丈が短すぎたりすると、学生っぽく見られてしまいます。
こうして見比べると一目瞭然ですね。
ジャケットについては、サイズ選びの際には「肩幅」と「ボタン位置のゆとり」と「着丈」と「袖丈」がポイントです。
・肩幅:指が一本入るか入らないかのゆとりがある
・ボタン位置:こぶしが1個分入るゆとりがある
・着丈:お尻が全て隠れてしまわない程度の長さ
・袖丈:手首を外側に曲げて、手の甲にジャケットの袖先がかからない程度の長さ
サイズを選ぶ際の基準としていただき、是非ともジャストサイズでジャケットを選んで頂くと、上品な中にも若々しい印象に見えるようになります。
3-2 ベーシックな色と柄を選んでスマートな印象に
ジャケットで使う色目は、無地でベーシックな定番色だと洗練された大人の印象を醸し出すことが出来ます。
物足りなければ色目を入れたり柄を加えるなどの方法もありますが、遊び人な印象に見えてしまい、落ち着いた大人の雰囲気作りは難しいです。
例えば、ジャケットであれば濃紺やグレー、シャツであれば白や水色や淡いピンク、チノパンのようなパンツであればベージュや黒、チャコールグレーなどがベーシックな定番色と言えるでしょう。
3-3 生地は天然繊維がベスト!素材で季節感の演出も
生地はウールや綿のような天然繊維が使われているものを選ぶことでチープにならずに上品で高級感が出せます。
【ウールのジャケット】
【綿(コットン)のジャケット】
男性は着心地重視で、ポリエステルやナイロンなどの合成繊維が好きです。軽くて取扱いもラクで機能性という意味でも重宝されますが、元々スポーツウェアやアウトドア用で使われる繊維ということもあり、スポーティな印象になったりチープに見えたりする可能性もあります。
ですので、天然繊維が使われているものでチープにならずに品の良さを醸し出しましょう。
天然繊維を使ったジャケットを選び、大人っぽくスマートな印象を作ることが大切です。
ジャケットの選び方をより詳しく知りたい方はこちら
関連記事4. ジャケットに合うジーンズを選ぶ際のポイント
ジャケットに合うジーンズを選ぶ際のポイントも、サイズ、色柄、素材となります。かっこよく穿くための選び方のポイントとなります。
4-1 ダボつかせない!ジャストサイズかやや細身くらいで
ジャケット同様にジーンズも見た目の印象はサイズ感で大きく左右されます。
元々は作業用ズボンということで、ゆったりと穿かれていましたが、ジャケットと合わせるようなきれいめファッションとしてかっこよく穿きこなすためには、ダボ付かせないようにして全体的に細身に見えて、ヒザから裾にかけて細くなるテーパードというシルエットで選びましょう。
細身にすることで、スッキリした見た目になるからです。さらにはジャケットともサイズ感が統一されるのでまとまった感じになります。
まず重要なのがモモ周りです。ゆとり量は大きく取る必要はなく、親指と人差し指で軽く撮める位でOKです。
逆に、お尻から裾に掛けて極端に細くなるスキニーはシルエットが出過ぎてしまうのでややいやらしく映ってしまうので注意しましょう。
【左:スッキリサイズ、右:大き目サイズ】
4-2 色はインディゴブルーの無地が定番で、黒や白なども
色はインディゴブルーの無地が定番です。
バリエーションを広げたいのであれば自由度を持って選べばよいと思いますが、間違いないカラーとしては、あまりダメージや色落ちがされているものではなく、プレーンなインディゴブルーは上品さが増しますので、大人の男性像をイメージされる方であれば、濃いめのインディゴブルーで選んでください。
また、黒や夏向けの白などもありますので。カラーバリエーションでいくつか持っているとコーディネートの幅も広がりますね。
4-3 ストレッチ入りデニム生地で細身でも快適に
ジーンズなども細身にすると、動きにくくなると感じる男性も多いですが、最近はストレッチが効いたデニム生地もありますので、細身にするうえで少しでも動きやすいように、ストレッチ入りのデニム生地を選ばれることをオススメします。
ポリウレタンという伸縮性のある糸が、全体混率の中に2~5%程度あれば生地が伸びますので、細くても動きが取りやすく快適になります。
昔のように、ゴワゴワというイメージではなく、日常生活ではまったく違和感なく動けるようになります。
関連記事5. ジャケット×ジーンズコーデを引き立てるその他アイテム
5-1 インナーは襟付き爽やか色のシャツは超定番
襟付きの「シャツ」は必須と言えるでしょう。
ジャケット×ジーンズのコーデにおいて、ジャケットの中に着るものとしても最も定番です。
シャツの色は、無地であれば白、青(水色)、淡いピンクなどが合わせやすくさわやかな印象となります。
特に濃い色のジャケットは見た目の「重たさ」が出やすくなりますが、それを軽減してくれる効果もあり、ジャケットの上品さをさらにグッと引き上げてくれます。
ちなみに、柄を入れるとカジュアル感や、やわらかい印象を出すことが出来ます。
柄の定番としては、ストライプやウィンドウペーン、グラフチェック、ギンガムチェックなどが挙げられます。
コーディネートの注意点としては、ジャケットが無地であればシャツは柄でも良いです。逆にシャツが柄の場合にはジャケットは無地にした方が見た目にしつこくならずにさり気なさが演出出来ます。
関連記事5-2 カットソーやTシャツでカジュアル感を
襟付きシャツよりもカジュアル感が出せるインナーという意味では「カットソー」は必須と言っても過言ではありません。長袖のTシャツといった見た目のアイテムです。
襟が無い分、ワイシャツと比べるとカジュアルな印象となります。
男性ものは女性ものと比べると洋服の種類は少ないです。その分このように襟付き、襟無しを使い分けるだけでもジャケパンの見た目は変わってくるのでバリエーションとなります。
5-3 コーディネートの幅も広げる上品な薄手のニット
コーディネートをサポートしてくれるインナーアイテム、もうひとつは、「セーター」です。
セーターは襟付きのシャツの上に着ることも出来ますし、下着の上に直接着るという着方もあります。その上にジャケットを羽織るとカジュアル感が出ます。シャツ+セーターともかなり印象が変わってきます。
セーター丸首やVネックが一般的です。Vネックの方が首元のシャープな感じが出るのでオススメです。
素材は、寒ければウールが一般的です。防寒性も高いので最適素材です。
暑苦しくなくスッキリ見せる意味では薄手にすると重ね着もしやすくおすすめです。
また、寒くない春や秋であれば、コットン(綿)のセーターがおすすめです。
ウールほど保温性が高くないため、体温調整もしやすく、見た目もウールほど暑苦しくなりません。
5-4 暑い夏も決めてくれる上品ポロシャツ、サマーセーター
夏のジャケットスタイルは大変ですが、そんな夏も涼しくもキメてくれるインナーがポロシャツやサマーセーターになります。
ポロシャツは襟があるので、ジャケットと合わせるとシャツのような襟元が演出出来ます。
写真のような襟がしっかりと立って、開きがきれいなポロシャツは非常にスッキリとした印象を出すことが出来ます。
立ち襟であれば襟元がワイシャツっぽさを演出出来るので上品な大人っぽい印象となります。決してゴルフ帰りのおじさんのようになりません。
白やライトグレー、紺のようなベーシックな色目で、細身のジャストサイズが重要です。
また、ポロシャツ以外のカジュアルとしては、「サマーセーター」がおすすめです。
あまり店頭では見かけることが出来ないかもしれませんが、ラフな印象になりやすい夏のコーディネートをグッと引き締めてくれるような上品さが醸し出せます。
手洗いやネットに入れるのが必須ですが、綿のサマーセーターであれば水洗いも出来るので暑い夏に爽やかに着こなすことが可能です。
関連記事5-5 足元はレザーシューズかスニーカー
靴については革靴が鉄板です。
レザー(革)素材で色は黒かコゲチャですが、よりカチッと見せたいのであれば黒、やや柔らかい印象を醸し出すのを狙うなら「コゲチャ」となります。
コゲチャは黒ほどカッチリになり過ぎず、適度に上品な柔らかさが演出できます。明るい色よりは濃い色目の方がより合わせもし易く、シャープな印象にもなるので足元を引き締めてくれますのでオススメと言えます。
また、レザー素材のスニーカーもあります。カジュアルであれば足元の軽やかさが演出出来て良いでしょう。
5-6 細部にもこだわる!レザーベルト
ベルトもジャケパンのコーディネートによっては顔を出すことがあります。特にシャツをインしてジャケットを羽織る場合はベルトが見えますので、その際には写真のようなレザーのバックルタイプが良いです。
ベルトは幅が太過ぎるとジーパン用でウェスタンのような印象となってしまうので、幅は3.5cm(35mm)が目安となります。太いとカジュアル用となり、細いとビジネス用となります。最も合わせやすくバランスが良いのは3.5cm幅となります。色は黒かコゲチャですが、靴に合わせてください。特にスーツの際には靴とベルトの革の色を合わせるというのはセオリーとなりますので、ジャケパンでも色を合わせると統一感が出ます。
また、カジュアルな印象を出すなら、メッシュ状になっているレザーメッシュベルトがおすすめです。
5-7 冬のコーデのサポート役、ステンカラーコート
ジャケパンは室内ではジャケットをずっと着ている可能性があります。ですので重要性は高くないと思われるかもしれませんが、冬はジャケットのみだと外に出るとさすがに寒いので、その上に羽織れるコートが必要になります。
このような「ステンカラーコート」であれば、ジャケットスタイルの上に着ることが出来る定番的なコートの形といえます。
ジャケットの上からは羽織れる程度で、でも細身、着丈も冬のコートとういこともあり、ヒザ上丈が見た目にもスッキリ、でも温かみもあり効果的です。
素材はナイロンなどの合繊ではなく、写真のようなウール素材にすることで上品かつ高級感が演出されます。
まさに冬のサポート役となります。
6.ジャケット×ジーンズコーデを揃えるためのおすすめショップ3選
ジャケット、ジーンズをコーディネートするためのおすすめショップをお伝えします。
大人な印象を出すために必要な要素が含まれたアイテムがある可能性が高いところです。
いずれのショップで購入されるにしても、必ず試着して、出来れば全身コーディネートしてお店の全身鏡で見ながら配色バランスやサイズ感などをチェックしてください。
6-1 「トゥモローランド」で流行、定番共に揃います
セレクトショップは量販店よりも少し価格は上がってきますが、自社製造あるいは海外からのインポート(輸入)商品などもあり、ジャケット×ジーンズのコーディネートも作りやすいです。中でもトゥモローランドはレディスも幅広い年齢層に人気があり女性認知も広いブランドでありますから押さえておくと良いでしょう。
セレクトショップは店舗によって商品構成がことなりますので、ジャケパン用としては、カジュアルとスーツが両方置かれているような店舗であれば探しやすいでしょう。
6-2 じっくり選びたい派なら「イセタンメンズ」
東京新宿にあるデパートで地下1階から8階まで全て男性向けのアイテムが揃っています。そのため品揃えが豊富で男性のジャケット×ジーンズ用の全身コーディネートも可能です。
ブランド数も多く当然大人っぽいアイテムが豊富であります。
ただし、売り場面積が大変広く、ブランドも多く混在しておりますので、ここから自分に合うものを探していく作業がちょっと大変かもしれません。時間に余裕を持ってじっくりと買い物に行かれることをオススメします。
6-3 自分で選べない男性はプロに任せよう!「ライフブランディング」
お店に行ったけれど、自分ではいいものが選べない・・・など洋服の買い物に悩まされた男性は利用してみてください。
男性専門でファッションコーディネートサービスを提供しており、これまで1万人以上の利用者がいます。
ジャケット×ジーンズのコーディネートを求めて来店する方もとても多いです。
ショップと少し異なるのは、まずカウンセリング(洋服を着るシーンやライフスタイルをヒアリング)を行い、サイズを計測してから最適なコーディネートをプロが選びます。
7.まとめ
いかがでしたでしょうか。
ジャケットとジーンズをコーディネートをするための選び方や合わせ方などポイントをご紹介しました。
カジュアル感の異なるアイテムでの組み合わせなので、服選びや選び方は簡単なものではないでしょう。
しかし、今回お伝えしたような内容を参考に、さり気なく上品に着こなせるジャケット×ジーンズのスタイルを作ることが出来ます。
是非とも取り入れて大人な上品コーディネートを楽しんでください!