ビジネスカジュアルでTシャツはアリなのだろうか?
コロナ禍もあってビジネスウェアのカジュアル化が進む一方ではこのようなことを考える男性も多いと思います。
選択肢としてはアリなのですが、使い方には注意しましょう。
あくまでもビジネスの場であることを忘れてはなりません。
今回は、これまで1万人以上の服装に悩む男性にファッションコーディネートをお手伝いしてきたプロのパーソナルスタイリストが、ビジネスカジュアルでのTシャツの選び方、コーディネートの方法、着こなしまでをご紹介致します。
TPOに合わせた服装を心がけることはとても重要です。
これを読んでいただければ、職場でもリモートワークでもおしゃれな印象を打ち出すことが出来ますよ!
目次
1.ビジネスカジュアルでTシャツはアリか?
ビジネスウェアのカジュアル化の中で、Tシャツを使う方法もあります。
最も一般的としては、このようなイメージではないでしょうか。
このように、Tシャツはジャケットと合わせて、ジャケットのインナーとして使うのがベースの使い方と考えましょう。
ジャケットは「ラペル(前襟)」と呼ばれる、いわゆる襟がありますから、かっちりとした印象になります。襟の無いTシャツの上に羽織ることで、かっちりとしたビジネスシーンに適した雰囲気を演出することができます。
【ラペル(前襟)】ジャケットに襟があることで、Tシャツ1枚で着る場合などに比べるとカチッとした印象になりますが、やはり、ジャケットのインナーに襟付きシャツを合わせる場合と比べると、カジュアルな印象になりますので、使う際のTPOを十分に配慮するようにしましょう。
2.ビジネスカジュアルでTシャツを使ったコーディネート11選
Tシャツをビジネスカジュアルで使う際のコーディネート方法をいくつかご紹介します。
白Tシャツは定番です。下着っぽくならないように要注意。
ウールのネイビージャケットを被せてカチッと感を出しビジネスカジュアル仕様に。
夏用サマージャケットにTシャツがネイビーでシックに。
Tシャツにジャケットとジーンズを組み合わせたコーディネート
VネックのTシャツも使いやすいです。襟元がスッキリして大人っぽい印象に。
ボーダー柄はカジュアルな印象に。
夏はホワイトジーンズに合わせるのも良いです。
ジャケットを羽織ると一気にビジネスっぽくなりますね。
Tシャツをグレーのジャケットに合わせるのも定番コーディネート
コットンジャケットは柔らかい印象になります
ピンクでも淡い色目にして派手さを抑えたTシャツに、ネイビージャケットを合わせたコーディネート。パンツはチノパンで。
Tシャツも含めてダークトーンのコーディネートでシックな印象に。
3.ビジネスカジュアル用Tシャツ選びのポイントは「色・柄」「サイズ」「素材」「ネック」
ビジネスカジュアル用で使うTシャツを選ぶ際のポイントは
・ベーシックでシンプルな「色・柄」
・ジャストサイズな「サイズ感」
・「素材」は天然繊維
・ネックは「クルーネック(丸首)」か「Vネック」
の4つとなります。
それぞれについて解説します。
3-1 「色・柄」はベーシックでシンプルなものを選ぶことで上品な印象に
Tシャツを上品に着こなすためには、ベーシックカラーと呼ばれるようなシンプルな色目にすることがオススメです。
ベーシックカラーでシンプルにすることで大人っぽさが醸し出せて、さらには組み合わせもしやすくなるからです。
ちなみにTシャツにおけるベーシックカラーとは、濃い色では黒、白、グレー などの無彩色や紺、コゲチャ、カーキなどが挙げられます。また明るい色では白、ライトグレーが定番です。
濃い色はシャープな印象に、明るい色はソフトな印象になります。それぞれメリットがあるので持っておくと良いですね。
また、さらにカジュアル感は出ますが、「ボーダー」であれば、ビジネスでも取り入れられる柄になります。
【ボーダー】
柄が加わることで、カジュアル感が演出されますが、特にボーダーはTシャツの定番柄のひとつで合わせもし易いので取り入れやすいです。
ボーダー同士の幅であるピッチが太いとよりカジュアルな印象が強くなります。
また色の組み合わせについて、コントラストが強い色の組み合わせよりは、弱い方が落ち着いた上品な印象を出しやすくなります。
3-2 「サイズ感」は大き過ぎず細過ぎず、ジャストサイズを選んでスマートに
ここ1~2年ではメンズのTシャツもゆったりサイズが多くなってきましたが、大人っぽく上品にカッコ良く着こなすためのサイズ感としてはやはり「ジャストサイズ」であることでしょう。
ジャストサイズであることで、見た目にもスッキリとスマートな印象となるからです。
細すぎるのも見た目的に窮屈に感じられてしまいます。
必要最低限なゆとり量がありながら、余計なゆとりがないことで「ジャストサイズ」と言えます。
Tシャツにおけるジャストサイズの定義は以下となります。
・ご自身のバストサイズ実寸+10~15cmが適正といえるでしょう。
・ウェストも同様に5~10cm程度にすると、スッキリとスマートに見えます。
3-3 「素材感」は天然繊維で厚みを持たせて下着っぽくならないように
薄手の方が涼しいし動き易くて良い!と思う方もいると思いますが、Tシャツは肌の上に直接着ることも多いアイテムです。Tシャツを一枚で着た時に薄手で乳首が透けて形が浮かんでしまうと下着っぽく見られてしまいます。
そのため対策としては、生地に少し厚みを持たせると、透け感がなくなり、厚手はカチッとした感じになるのでその分大人っぽさが演出しやすくビジネスカジュアル向きとなります。
判断方法としては、出来れば試着して確認することです。肌の上に直接着るTシャツは中には試着NGというところもあるかもしれませんが、ご自身で確認するためには試着が一番判断しやすい方法と言えるでしょう。
もし試着が難しい場合でも、指で軽く生地を透かせてみて、その程度であまりにも指の肌色が目立ちそうであればやめるという判断基準で良いでしょう。
3-4 上品Tシャツのネックは「クルーネック(丸首)」「Vネック」
大人っぽく上品に着こなすためのネック(襟ぐり)でおすすめなのが「クルーネック(丸首)」と「Vネック」です。
【クルーネック(丸首)】
【Vネック】Vネックは首元の直線的なラインがシャープな印象となり、野暮ったさを軽減出来ます。
開き強いと肌の露出が気になるという方は、浅めのVネックを探してみるのが良いでしょう。
また、定番的なネックで言うとクルーネック(丸首)がTシャツにおいては代表格と言えますが、
クルーネックでおすすめなのは、襟ぐりを深めにして、少しだけ首元の肌の露出を作るとスッキリ見えて野暮ったさが軽減出来るのでオススメであります。
ネックラインが詰まって見えるのもカチッと感が出て良いのでおすすめですが、若干息苦しく見えるのが気になる方は襟ぐり深めをおすすめします。
4.ビジネスカジュアルでTシャツと合わせるジャケットとカジュアルセットアップ選び方
Tシャツの上に合わせるのは定番のジャケット、あるいはカジュアルセットアップと呼ばれるようなスーツの形の上下セットです。
4-1 ジャケット選びのポイントは「色・柄」「サイズ」「素材」
ジャケット選びのポイントは、サイズ、色柄、素材になります。
4-1-1 ジャケットの「色・柄」選び
まずジャケットもベーシックな色や柄を選んでスマートな印象にしてください。
濃い色目:ネイビー、黒、チャコールグレーなど
明るい色目:ライトグレー、ベージュ、サックスブルーなど
がジャケットの定番カラーと言えます。
【ライトグレー】
【サックスブルー】濃い色はシャープであったり、落ち着いた印象になり、明るい色はソフトで柔らかい印象になります。
また、柄を使う場合は「チェック(格子柄)」、「ストライプ」がおすすめです。
【チェック(格子柄)】
【ストライプ】
コーディネートの難易度は上がるため、次のステップとして考えても良いでしょう。
4-1-2 ジャケットの「サイズ」選び
続いてサイズ感ですが、ポイントは「肩幅」「ボタン位置のゆとり」「着丈」「袖丈」の4つです。
【肩幅】
指が一本入る程度のゆとりがあると、肩が張らずにすっきりと着ることが出来ます。
【ボタン位置】
こぶしが1個入るゆとりがあれば、シワが入らずスマートに見えます。
【着丈】
お尻が隠れてしまわない程度の長さを選ぶと、スッキリとした印象になります。
【袖丈】
手首を外側に曲げて、手の甲にジャケットの袖先がかからない長さが適切です。
これらを基準としていただき、ジャストサイズで着てください。
4-1-3 ジャケットの「素材」選び
ジャケットの素材は「ウール(羊毛)」や「コットン(綿)」などの天然繊維を使った素材にすると上品さが出ます。
【ウール(羊毛)ジャケット】
ウールは高級感があり、大人っぽくかっちりとした印象になります。
【コットン(綿)ジャケット】
「コットン(綿)」はカジュアル感があり、やわらかい印象になります。
また、こういったTシャツと合わせるようなジャケットはやセットアップには「ポリエステル混」も増えています。天然繊維よりはチープに見えますが、ストレッチなど伸びたり吸水速乾などの機能性に富んでいるので、TPOに応じて素材を意識すると良いですね。
より詳しいジャケットの選び方についてはこちらの記事を参考にしてください。
関連記事4-2 コーディネートのポイントは「色の組み合わせ方」
続いてTシャツとジャケットのコーディネートのポイントになりますが、「色の組み合わせ方」について解説します。
色の組み合わせは大きく分けて4パターンとなります。
・ジャケット濃い色×Tシャツ明るい色
・ジャケット濃い色×Tシャツ濃い色
・ジャケット明るい色×Tシャツ明るい色
・ジャケット明るい色×Tシャツ濃い色
【ジャケット濃い色×Tシャツ明るい色】
【ジャケット濃い色×Tシャツ濃い色】
【ジャケット明るい色×Tシャツ明るい色】
【ジャケット明るい色×Tシャツ濃い色】
このように、ジャケットとTシャツの組み合わせ次第で、見た目の印象やイメージが変わるので、シーンや場面によって上記のようなバリエーションを持っておくと着回しがスムーズになります。暗い色の面積が大きくなると、よりカッチリとした印象になり、明るい色の面積が大きくなると柔らかい印象になります。
5.ビジネスカジュアルでTシャツと合わせるおすすめアイテム
ビジネスカジュアルでTシャツと合わせるために持っていて間違いない便利なアイテムをご紹介します。
5-1 パンツは細身の「チノパン」で上品さを演出
パンツは細身で、素材は綿ベースのチノパンがビジネスカジュアル用パンツの代表格となります。
色は明るい色であればベージュやライトグレーが一般的。
【ベージュ チノパン】
濃色であればチャコールやカーキ、黒といったところです。
【チャコール】
【カーキ】
ジャケットなど上半身と色の濃淡を分けると全体バランス感が良く合わせもしやすくなります。
さらに、前述したようにポリウレタンなどストレッチが入っていれば(1~5%程度)細身でも動きが取りやすく使い勝手が良いでしょう。
詳しいチノパンの選び方はこちらをご参照ください。
関連記事5-2 上品「ジーンズ」とのコーディネート
ジーンズと合わせるのであれば、濃いインディゴブルー(藍染め)で、色褪せやダメージなどが入っていないプレーンな生地のチノパン同様細身のジーンズが大人っぽさを出すには良いでしょう。
夏はホワイトジーンズも清潔感が出て良いですね。
ライトカラーやダメージジーンズはだらしなく見えてしまうことがあり、合わせも非常に難しいので、ビジネスカジュアル使いとしてはおすすめではありません。
詳しいジーパンの選び方はこちらをご参照ください。
関連記事5-3 足元は「革靴」や「レザースニーカー」がおすすめ
靴については革靴が鉄板で必須です。またカジュアルな印象を出す場合はレザースニーカーがオススメです。
【レザーシューズ】
【レザースニーカー】
革靴の形はシンプルなストレートチップかウィングチップで、細身に見えて鼻先が長めであれば、足元のかっこいいイメージが演出出来ます。
レザー(革)素材で色は黒かコゲチャですが、よりカチッと見せたいのであれば黒、やや柔らかい印象を醸し出すのを狙うなら「コゲチャ」となります。
コゲチャは黒ほどカッチリになり過ぎず、適度に上品な柔らかさが演出できます。明るい色よりは濃い色目の方がより合わせもし易く、シャープな印象にもなるので足元を引き締めてくれますのでオススメと言えます。
詳しいシューズの選び方はこちらをご参照ください。
関連記事5-4 「レザーベルト」でコーディネートにまとまりを
ベルトもコーディネートによっては顔を出すことがあります。特にシャツをインした場合はベルトが見えますので、そういった際には写真のようなレザーのバックルタイプが良いです。
【レザーベルト】
ベルトは幅が太過ぎるとジーパン用でウェスタンのような印象となってしまうので、幅は3.5cm(35mm)が目安となります。それより太いとカジュアル用となり、細いとビジネス用となります。
どんなシーンでも最も合わせやすくバランスが良いのは3.5cm幅となります。色は黒かコゲチャですが、靴に合わせてください。特にスーツの際には靴とベルトの革の色を合わせるというのはセオリーです。ジャケパンでも色を合わせると統一感が出ます。
また、もっとカジュアルな印象を出すなら、メッシュ状になっているレザーメッシュベルトなどもいいでしょう。
【レザーメッシュベルト】
編み込みになっていることで、カジュアル感が出ます。
詳しいベルトの選び方はこちら
関連記事6. ビジネスカジュアルでTシャツを着こなす時の注意点
ビジネスカジュアルでTシャツを使う際の注意点をご紹介します。
6-1 ジャケットの裾からTシャツが出ないように注意
上から羽織るジャケットの裾からTシャツの裾がはみ出ないようにしましょう。
かっちりとしたフォーマルなアイテムであるジャケットに対して、カジュアルなアイテムの代表であるTシャツの組み合わせは、清潔感のある印象が必須となります。
(参照:服のメンズマガジン)
Tシャツがはみ出しているとだらしない印象になり、清潔感を感じられません。
社会人として大人っぽいコーディネート、着方は絶対に意識してください。
6-2 派手な色柄・大胆ロゴはNG
派手な色柄や大きいロゴなどが入ったTシャツはインパクトが強すぎるため、カッチリと見えるジャケットとの相性は良くないです。
【NG:派手なデザインのTシャツ】
【NG:インパクト大の派手なボーダー柄Tシャツ】
(参照:楽天市場)
せっかくジャケットで大人っぽく魅せようとしても、キャラクターや柄の印象が影響してビジネスイメージが損なわれてしまう恐れがあるので注意しましょう。
6-3 ビジネスカジュアルで使う際はTPOを考慮しよう
ここまでで何度か出しておりますが、ビジネスシーンでTシャツを使ったコーディネートをする場合は、周りに違和感を与えないことが重要になります。TPOを考慮してコーディネートしてください。
服装で悪目立ちしないようにしましょう。
7.ビジネスカジュアル用Tシャツを買うためのおすすめショップ3選
ビジネスカジュアル用のTシャツやアイテムを揃えるのにオススメなショップをお伝えします。
いずれのショップで購入されるにしても、必ず試着して、出来れば全身コーディネートしてお店の全身鏡で見ながら配色バランスやサイズ感などをチェックしてください。
7-1 「トゥモローランド」で流行、定番共に揃います
セレクトショップは量販店よりも少し価格は上がってきますが、自社製造あるいは海外からのインポート(輸入)商品などもあり、ビジネスカジュアルのコーディネートにも適しています。中でもトゥモローランドは幅広い年齢層に人気があり、女性ウケも良いブランドでありますから押さえておくと良いでしょう。
セレクトショップは店舗によって商品構成が異なりますので、カジュアルとスーツが両方置かれているような店舗であれば探しやすいでしょう。
7-2 じっくり選びたい派なら「イセタンメンズ」
東京新宿にあるデパートで地下1階から8階まで全て男性向けのアイテムが揃っています。そのため品揃えが豊富でオフィスカジュアル用の全身コーディネートも可能です。
ブランド数も多く当然大人っぽいアイテムが豊富であります。
ただし、売り場面積が大変広く、ブランドも多く混在しておりますので、ここから自分に合うものを探していく作業がちょっと大変かもしれません。時間に余裕を持ってじっくりと買い物に行かれることをオススメします。
7-3 自分で選べない男性はプロに任せよう!「ライフブランディング」
お店に行ったけれど、自分ではいいものが選べない・・・など洋服の買い物に悩まされた男性は利用してみてください。
男性専門でファッションコーディネートサービスを提供しており、これまで1万人以上の利用者がいます。
ビジネスカジュアルのご相談もとても多いです。
ショップと少し異なるのは、まずカウンセリング(洋服を着るシーンやライフスタイルをヒアリング)を行い、サイズを計測してから一人ひとりに最適なコーディネートをプロが選ぶ点です。
服選びに悩まされた際にはホームページの無料相談フォーム、あるいはフリーダイアル0120-470-460で電話無料相談が受けられます。
8.ビジネスカジュアル用Tシャツを揃えるおすすめの通販ショップ【BEST3】
服装選びはサイズが重要なため、仕事など重要なシーンで着る場合は、お店で試着をして選ぶことをおすすめします。とはいうものの、「お店に行く時間がない!」「そもそもお店が近くには無い!」という方もいるでしょう。その場合はネットで購入するのも一つの手でしょう。
そんな方のために、おすすめの通販ショップ【BEST3】をご紹介します。
【BEST1】「マネキン買い」で失敗知らず!メンズファッションプラス
やりすぎない、失敗しない無難な男服をコンセプトに、ファッション初心者でも気軽に買える「マネキン買い」が可能。コーディネート写真でいいなと思ったアイテムが一式で購入できてしまうのでラク!
【BEST2】「大人っぽいきれいめアイテム」ならスプートニクス
こちらも大人っぽくキレイめなアイテムが揃います。アイテムの種類が豊富で、選びやすいのも特徴。
【BEST3】厳選アイテムで初心者も買い物しやすいDcollection
シンプルでベーシックなアイテムが厳選された通販ショップです。ファッション初心者向けにファッションが学べるメディアやコーディネート例も豊富にあるので、ファッションがあまり得意でない方にもやさしい通販サイトです。
9.まとめ
いかがでしたでしょうか。
ビジネスカジュアルにおいて、失敗しないTシャツの選び方やコーディネートにおけるポイントなどをお伝えしました。
TPOに合わせたアイテム選び、コーディネートをすることで、社会人としての信頼感が増すでしょう。
ビジネスカジュアルの服装選びに悩んでいる方は是非とも参考にしてください。