ビジネスシーンでチノパンを穿くのは、さすがにカジュアル過ぎないだろうか…
普段からビジネスカジュアルの服装に慣れていない方にとって、どの程度までカジュアルにしても良いのかわからいため、無難にスラックスを選んでしまう男性は多いのです。
また、私服でも着る機会の多いチノパンを安易に選んでしまうと、相手先の企業や会社の同僚へ野暮ったい印象を与えかねません。
ただし、王道のチノパンの選び方や着こなしポイントを押えるだけで、人から見てもちゃんと清潔感があって、スラックスよりもオシャレに見せることが可能なのです。
本記事では、これまで10年以上に渡って、ファッションに悩む1万人以上の男性のコーディネートに携わってきた私たちが、ビジネスカジュアルにおけるチノパンコーディネートを見て頂いた上で、正しいチノパンの選び方をお伝えしていきます。
目次
1.ビジネスカジュアルにおける王道の「チノパン」2選
王道のチノパンとは、合わせる洋服や雑貨に左右されることなく、ビジネスシーンのどの場面でも使える万能かつ最強なアイテムです。
それでは、さっそくコーディネート画像をご覧いただきましょう。
“細身のストレート”のシルエットと、“コーディネートしやすい”色、“横に伸びるストレッチ”素材を選びましょう。
野暮ったく見えないスッキリしたサイズ感、1年中穿くことの出来る素材感を選ぶことで、カッチリしたジャケットも合せられる王道のチノパンを見つけることが出来ます。
また、チノパンの色は明るい色と暗い色の2つに分けて考えるとコーディネートがしやすくなります。
2.ビジネスカジュアルのチノパンの応用コーディネート
清潔感あふれるネイビージャケット×柔らかい印象を持つベージュパンツの組み合わせは、ジャケパンの王道スタイルです。女性が多い職場への訪問する営業マンや、新入社員にもおすすめです。
インナーにストライプ柄のシャツを合せることで、春から初夏にかけての軽やかなコーディネートになります。
ジャケットの色を明るくするだけで夏の暑さも涼しくさせる爽やかなコーディネートになりますし、ベージュのチノパンはどの様な色でも合せが効くので大変便利です。マスコミやIT系などでも好まれる着こなしです。
夏の暑い日にはポロシャツとチノパンの組合せがベストマッチです。
だらしなく見えないスッキリした着丈、上品な綿素材かつ無地のポロシャツを合せることで、相手に快活なビジネスマンを印象付けることが出来るでしょう。
襟付きのシャツにセーターを加えたチノパンスタイルは、秋~冬~春にかけて、社内で業務にあたる際に適した格好と言えます。
薄手のウール素材を選ぶことで、大人っぽいチノパンスタイルが完成します。
上下に濃い色を持ってきた着こなしですが、それぞれ色が異なるので違った印象になります。
落ち着いた印象になるチャコールグレーのジャケットに濃い縦縞の線が入ったシャツ、カーキ色のチノパンはお洒落な雰囲気を合わせ持ちます。
上下に濃い色をコーディネートすると、かっちりとした印象になります。
上下共に濃い色の中に明るい色のセーターを合せるだけで柔らかく大人っぽい印象になります。
3.ビジネスカジュアルにおけるチノパン選びのポイントは「素材」と「サイズ」
実際に王道のチノパンはどうやって選べば良いのかをお伝えしたいと思います。
以下のポイントをしっかりと意識すれば、迷うことなくオシャレで清潔感のあるチノパンを選ぶことが出来るでしょう。
3-1 「素材」は綿を選ぶと大人っぽい印象に
チノパンの「素材」の中でもおすすめは「綿とポリウレタン」の混紡素材です。
ポリウレタンは伸縮性の高い素材で、細身のシルエットでもスッキリとスタイリッシュに見えます。
チノパンを選ぶ際には、ポリウレタンの混紡率は3%~5%の物を選ぶようにしてください。
確認の仕方は、パンツの内側にある品質表示に記載があるので見てみましょう。
大人っぽくチノパンを穿きこなすためには、細身のシルエットが何よりも大切です。
綿素材だけのチノパンは動きやすさを確保するために、太めに出来ていることが多いので、注意が必要です。
3-2 綺麗なシルエットに見える「サイズ」
チノパンのサイズは「モモまわり」「ウェスト」「股下の長さ」がポイントになります。
まず、「モモまわりのサイズ」は親指と人差し指で軽くつまめる位のイメージです。
ポリウレタンが入っていれば、伸びるのでほとんどゆとりがない状態で問題ありません。
綿素材のみ、スーツのスラックスのモモ部分と比べると、かなり細くなっているはずです。
「ウェストのサイズ」はチノパンを穿いた時に人差し指が1本入るぐらいのゆとりがあれば問題ありません。
「股下の長さ」は靴を脱いで立った時に、裾部分が床に着かない位の長さがおすすめです。靴を履いても余分なゆとりがなく、きれいなシルエットになります。
4.ビジネスカジュアルでチノパンを着こなす上でのポイント
ビジネスシーンでチノパンをスッキリと穿きこなすためにはポイントがあります。
チノパンと合わせるアイテムのポイントなども含めて説明していきます。
4-1 上下の色の組合せ
ビジネスシーンで着用する機会の多いジャケットですが、ジャケットの色を暗い色と明るい色の2つに分けて考えると、チノパンを使ったコーディネートはしやすくなります。
スーツが紺やチャコールグレーなどの暗い色が多いことから、ジャケットも暗い色を選ぶことに抵抗感が少ない男性は多いです。
・暗い色:紺、チャコールグレー
・明るい色:ライトグレー
相手からの目線に近い上半身のジャケットに、濃い色を持ってくると落ち着いてカッチリして見えますし、明るい色を持ってくると活動的な印象を与えることが出来ます。
チノパンとジャケットの色を暗い色と明るい色の2つに分類することで、上下の合わせは4種類となります。
それぞれの組合せを、コーディネート写真を使って確認してみましょう。
4-1-1 暗い色のジャケット×明るい色のチノパン
上に暗い色、下に明るい色の組合せは一番取り入れやすいコーディネートと言えます。
手始めにチノパンを使ったジャケットスタイルをする上で打ってつけと言えるでしょう。
4-1-2 暗い色のジャケット×暗い色のチノパン
チノパン・ジャケット共に暗い色で統一させることで、4種類の組合せで一番カッチリとした印象になります。
服装規定が比較的硬い職場では選びやすいコーディネートと言えるでしょう。
4-1-3 明るい色のジャケット×明るい色のチノパン
チノパン・ジャケット共に明るい色で統一させることで、4種類の組合せで一番柔らかい印象になります。
服装規定が緩いIT系やマスコミ系などのカジュアルな服装が多い職場に打ってつけと言えるでしょう。
4-1-4 明るい色のジャケット×暗い色のチノパン
ジャケットの柔らかい印象を濃い色のチノパンが引き締めるコーディネートになります。
柔らかいカジュアルな印象を押えたい場面で取り入れるには最適と言えるでしょう。
4-2 職場で印象を上げるチノパンの着こなしは「トータルコーディネート」が重要
トータルコーディネートのバランスがとれているかは非常に重要と言えます。
チノパンの”素材”と“サイズ”を意識して選ぶことができて、さらに、全身のコーディネートのバランスもとれていれば、職場や取引先の相手から見たときの印象やイメージがさらによくなります。
4-2-1 ジャケットはウール素材を選んでかっちりと
カッチリと大人っぽく見える“ウール”素材が最適でしょう。
柔らかい印象をあたるチノパンをウール素材のジャケットを使うことで良いバランスになります。
チノパンに合うジャケットを詳しく知りたい方はこちら
4-2-2 シャツはシンプルにかっちりと
アイロンでノリの効いたシャツをスマートに着こなしましょう
チノパンを穿いてカジュアル感が出ることも踏まえて、ビジネスシーンで着ることを考慮しましょう。
チノパンに合うシャツを詳しく知りたい方はこちら
4-2-3 足元は革靴で決めよう
おすすめはレザーシューズです。
チノパンは基本的にどのタイプの靴でも合わせがしやすいのですが、暗い色のチノパン、靴ともに暗い色でまとめると、すっきりとまとまって、かっちりとした男っぽい印象になります。
明るい色のチノパンに暗い色の靴を合わせると柔らかい雰囲気の中にも、足元で引き締まった印象を加えることができます。
チノパンに合う靴を詳しく知りたい方はこちら
4-2-4 黒のピン留め式ベルトは合わせがしやすい
カッチリして見える「黒」でベルトのバックルは「ピン留め式」がおすすめです。ピン留め式のベルトは主張しすぎないデザインが多いので、どの服とも合わせがしやすいです。
チノパンに合うベルトを詳しく知りたい方はこちら
4-2-5 レザーの手提げバッグで大人っぽく
レザーの手提げタイプがお勧めです。
スーツにナイロン製の手提げバッグを持っている方を良く見かけますが、チノパンとの相性を考えると、大人っぽくもカジュアル感を感じさせるレザー素材の方が最適と言えるでしょう。
4-2-6 セーターでコーディネートにアクセントを
見た目を優先する上で薄手かつウール素材を選びましょう。
外回りの肌寒い季節は防寒用として、コーディネートにアクセントを加える上で使い勝手の良いのがセーターです。たしかに厚手のタイプの方が暖かいですが、ジャケットを着るとブクブクと着ぶくれしてしまいます。
チノパンに合うセーターを詳しく知りたい方はこちら
5.ビジネスカジュアルのチノパンスタイルの魅力を下げてしまう選び方とは?
しっかりポイントを押えて選んだものを穿けば、チノパンはとても大人っぽく上品な印象となります。
ただし、ポイントを踏み外したら途端にイメージが悪くなってしまいます。
5-1 上下の生地の厚さ違い
冬に薄手のチノパンと厚手のジャケットを合せてしまうと季節感がなくなってしまうため、対面した取引先の相手にチグハグの印象を与えてしまいます。
暑がりの男性も多くいることから、冬でも春夏用のチノパンを穿く方を見かけますが、場違いな印象を与えてしまいますので気を付けるようにしましょう。
5-2 上下のアイテムのシルエット
5-2-1 上着の丈感
ジャケットの着丈が長いと、野暮ったい印象となり、着丈が短いと、若々しすぎる印象になってしまいます。
そもそもジャケットでいう着丈とは、後ろ襟の下の縫い目から、ジャケットの裾の先までの直線を測った数字のことで、実はどの場面に着て行っても問題のないテーラードジャケットの最適な着丈バランスはあります。
ベストな着丈バランスは、「前から見た時に、ベルトの下から股の下にかけてのライン上で、真ん中からやや長い位置」で、「後ろから見た時に、おしりが完全に隠れない位置」です。
ジャケットの着丈について、より詳細を知りたい方はこちら
5-2-2 パンツの丈感・シルエット
理想的なパンツの丈感は、靴に軽くたわむ「ワンクッション」もしくは、軽く触れる「ハーフクッション」です。
また、裾幅が広いパンツの場合は短い丈だと寸足らずに見えますし、裾幅が狭いパンツの場合は長い丈だと足元がだらしなくなるので、自身の穿くパンツの裾幅にもしっかりと意識するようにしましょう。
6.ビジネスカジュアル用チノパンを購入するならこのブランド3選
6-1 ユニクロ
言わずと知れた日本を代表する大手カジュアル量販店です。
全国にショップ展開しており、ベーシックで値段に対する品質の良さも売りの一つですので、手始めにビジネス用のチノパンを手に入れようと検討されている方は、ユニクロから始めましょう。
価格帯は2,900円~5,900円と良心的なプライスです。
ホームページはこちら:http://www.uniqlo.com/jp/
6-2 トゥモローランド
主要都市を中心に展開しているセレクトショップです。国内外で人気のブランドを仕入れて販売しているので、ファッションに興味がある方にも満足いただけるチノパンが手に入れられます。自社でもプライベートブランド展開をしているので、良質でベーシックなアイテムを手に入れることが出来るのもメリットの一つです。
価格帯は15,000円~30,000円と全体的に割高な印象がありますが、いずれもクォリティーは申し分なく、ファッション好きも納得な品ぞろえと言えるでしょう。
ホームページはこちら:http://www.tomorrowland.co.jp/
6-3 伊勢丹メンズ館
新宿にある地下1階から8階まで全て男性向けフロアのデパートです。品揃えの豊富さは日本最大級です。
チノパンの品揃えも豊富で、数多くのブランドの取扱いがあるので、探すのはやや大変ですが、ファッション好きや上級者を目指す方にはお勧めだと言えます。その中でも、6階、7階が大人のカジュアルウェアをより多く展開しているフロアになるので、こちらを確認することをお勧めします。
チノパンで15,000円~40,000円と全体的に割高な印象がありますが、いずれもクォリティーは申し分なく、ファッション好きも納得な品ぞろえと言えるでしょう。
7.まとめ
いかがでしたでしょうか。
今までビジネスシーンにおいてチノパンを選ぶ機会が無かった、もしくは敬遠してスラックスを選ぶ機会が多かった皆さんでも、選ぶべきポイントを押えることで大人っぽく素敵なチノパンを着こなすことが出来ます。
さらに、イメージに合ったチノパン”を穿きこせるようになると、ご自身のモチベーションもグッと上がりますし、周りからも「仕事がデキそう」と思って貰える事でしょう。
この機会にチノパンの着こなしからデキる男を演出して、上司や先輩からも一目置かれる存在へなりましょう!
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